State of the World
こんにちは。江原です。いつの間にか10月になってしまいましたね。
今回は、僕がStevenson在学中に好きだった授業を紹介したいと思います。
State of the World、という名前の社会科のクラスです。現代社会の政治、社会、文化などの分野のいくつかの特定のトピックについて生徒各自の調べ学習をベースに学んでいく生徒数14人のクラスでした。
だいたい3週間程度でひとつの単元をあつかい、一年間で12個のトピックを学びました。
参考までに12個のトピックを列挙すると、
アメリカ大統領選挙2016、ISISと中東問題、アメリカの人種と貧困の問題、地球温暖化、音楽のポップカルチャーへの影響、現代社会での芸術の位置づけ、文化記録としての映画、フェイクニュース、ロボットとAIの時代における人々の仕事、食、大学における表現の自由、未来予測
といった感じです。
これらのトピックは、先生と生徒が話し合うなかで決めていきました。
単元ごとの3週間は、最初の1周間で先生が与えるリーディング課題や映像作品についてクラス全体で議論し、残りの2週間で各自の研究とその発表会、という構成でした。
各自の研究というのは、ひとつの単元の範囲内で、生徒各々がさらに細かいテーマについて調べ学習をするプロセスです。例えば、音楽に関する単元であれば、僕があるKPOPミュージシャンの海外進出戦略について調べている横で、別の生徒はアメリカにおいてラップ文化がポップカルチャーに与えた影響について調べていました。そして、それぞれが調べた成果は、ひとつのウェブサイト上にまとめたうえで、クラス全体の前で発表し合います。
成績は、各単元での各々の調べ学習、リーディング課題についてのライティング、学期末の各自でトピックを選んで行う調べ学習のレポートの3つの出来で判断されます。
このクラスが好きだった理由は主に3つあります。ひとつめは、授業であつかう内容にたいする個人的な興味が強かったことです。そもそもStevensonの社会科は歴史系の授業は充実しているのですが、現代社会についてあつかうクラスは少なく、そのことを11年生のときに先生に相談した結果翌年から始まったのがこのState of the Worldでした。それまでは、例えば、中国の台頭と世界勢力図の変化、といったトピックを教えてくれるクラスはなかったのですが、このクラスができたことで学期末のレポートのひとつとして中国についても好きなだけ調べることができました。
ふたつめは、この授業の個人学習のスタイルが自分にあっていたことです。チームで共同で作業するのも大事ですが、僕はある程度はひとりで自由に調べ学習を進めていくのが好きです。他人に邪魔されずに自分の好奇心のみを追求できるからです。そういうわけで、このクラスの個人の調べ学習をもとに学習を進めていくスタイルはかなり自分の学習スタイルとマッチしていてやりやすかったです。
そして最後に、担当の先生との相性です。このクラスの担当だったヒンクリー先生は11年生時の米国史も担当していただいたのですが、彼自身の社会現象への透察が深いだけでなく、生徒ひとりひとりの疑問や意見にも丁寧にこたえてくださるかたで、そもそもこのクラスができたのも彼のおかげでした。一年間を通して、僕の学習に適した情報リソースを紹介してもらったり、より深い考察が必要な部分などを何度も指摘していただいたりして、各トピックをある程度は満足いくまで学べました。彼がいなければ成立しなかったクラスだったと思います。
このように、自分の興味のある学問分野をスペシフィックに追求できる環境があるのはボーディングスクールならではの魅力だと思います。
それでは。
今回は、僕がStevenson在学中に好きだった授業を紹介したいと思います。
State of the World、という名前の社会科のクラスです。現代社会の政治、社会、文化などの分野のいくつかの特定のトピックについて生徒各自の調べ学習をベースに学んでいく生徒数14人のクラスでした。
だいたい3週間程度でひとつの単元をあつかい、一年間で12個のトピックを学びました。
参考までに12個のトピックを列挙すると、
アメリカ大統領選挙2016、ISISと中東問題、アメリカの人種と貧困の問題、地球温暖化、音楽のポップカルチャーへの影響、現代社会での芸術の位置づけ、文化記録としての映画、フェイクニュース、ロボットとAIの時代における人々の仕事、食、大学における表現の自由、未来予測
といった感じです。
これらのトピックは、先生と生徒が話し合うなかで決めていきました。
単元ごとの3週間は、最初の1周間で先生が与えるリーディング課題や映像作品についてクラス全体で議論し、残りの2週間で各自の研究とその発表会、という構成でした。
シリア問題におけるロシアの思惑をまとめたレポートの一部 |
各自の研究というのは、ひとつの単元の範囲内で、生徒各々がさらに細かいテーマについて調べ学習をするプロセスです。例えば、音楽に関する単元であれば、僕があるKPOPミュージシャンの海外進出戦略について調べている横で、別の生徒はアメリカにおいてラップ文化がポップカルチャーに与えた影響について調べていました。そして、それぞれが調べた成果は、ひとつのウェブサイト上にまとめたうえで、クラス全体の前で発表し合います。
成績は、各単元での各々の調べ学習、リーディング課題についてのライティング、学期末の各自でトピックを選んで行う調べ学習のレポートの3つの出来で判断されます。
このクラスが好きだった理由は主に3つあります。ひとつめは、授業であつかう内容にたいする個人的な興味が強かったことです。そもそもStevensonの社会科は歴史系の授業は充実しているのですが、現代社会についてあつかうクラスは少なく、そのことを11年生のときに先生に相談した結果翌年から始まったのがこのState of the Worldでした。それまでは、例えば、中国の台頭と世界勢力図の変化、といったトピックを教えてくれるクラスはなかったのですが、このクラスができたことで学期末のレポートのひとつとして中国についても好きなだけ調べることができました。
ふたつめは、この授業の個人学習のスタイルが自分にあっていたことです。チームで共同で作業するのも大事ですが、僕はある程度はひとりで自由に調べ学習を進めていくのが好きです。他人に邪魔されずに自分の好奇心のみを追求できるからです。そういうわけで、このクラスの個人の調べ学習をもとに学習を進めていくスタイルはかなり自分の学習スタイルとマッチしていてやりやすかったです。
そして最後に、担当の先生との相性です。このクラスの担当だったヒンクリー先生は11年生時の米国史も担当していただいたのですが、彼自身の社会現象への透察が深いだけでなく、生徒ひとりひとりの疑問や意見にも丁寧にこたえてくださるかたで、そもそもこのクラスができたのも彼のおかげでした。一年間を通して、僕の学習に適した情報リソースを紹介してもらったり、より深い考察が必要な部分などを何度も指摘していただいたりして、各トピックをある程度は満足いくまで学べました。彼がいなければ成立しなかったクラスだったと思います。
このように、自分の興味のある学問分野をスペシフィックに追求できる環境があるのはボーディングスクールならではの魅力だと思います。
それでは。
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